自律神経が乱れると疲れやすくなったり、イライラしたりクヨクヨしたり、心身に不調が出てしまいがち。眠りの質を高めて規則的な生活を送れば自律神経にも◎。快眠&スッキリ寝起きのための入眠習慣をご紹介します。

自律神経は変化に弱い。眠りの質を高め、規則的な生活を送ろう!

生活リズムが変化すると、自律神経も乱れやすくなります。ベストなのは決まった時間に寝て、決まった時間に起きること。質のいい睡眠を得るためにも、寝る前の生活習慣が重要なのです。

ぬるめのお湯で、5分肩まで→10分半身浴がスムーズな入眠に

気持ちよく眠りにつくためには、入浴法も大事。39~40℃のぬるめのお湯で、最初の5分は肩までつかり、10分はみぞおちまでの半身浴を。交感神経から副交感神経へスムーズにスイッチングでき、寝つきがよくなります。

好きな香りの入浴剤で、リラックス効果をアップ

香りには精神を安定させ、ストレスを軽減する効果があります。お風呂に入っているときも、好きな香りに包まれることで腸の働きがよくなり、心身ともにリラックスモードに。また、入浴剤の保温効果で、体の新陳代謝もアップします。

就寝1時間前から寝室の灯りを暗めに。体内リズムを整える

寝室が明るいままだと、交感神経が高ぶった状態で寝つきが悪くなる傾向が。寝る1時間前から、間接照明など照度の低い灯りだけにすると副交感神経が優位になり、心地よい眠りにつけます。

指で軽~く顔を30秒タッピング。緊張がほぐれ安眠に

寝る前に、頭頂部から顔全体を親指・小指以外の指3本でやさしく触れる程度に軽くたたくと、筋肉がゆるんで寝つきがよくなります。(1)頭頂部→(2)眉間→(3)眉の下→(4)頰骨→鼻の下→あごの順に、心地よく感じる場所を30秒くらいかけて優しくたたきましょう。

パジャマに着替え、“寝るスイッチ”を入れる

パジャマに着替える行為は、「これから寝るぞ」と意識づけし、体を睡眠モードに切り替えるスイッチに。パジャマは、体を締めつけず、通気性、除湿性が高い素材がベスト。寝返りもしやすくなり、深く眠れるようになります。

寝る前はSNSの情報をシャットアウトし、脳を休める

寝る直前までスマホを見続けていると、脳に余計な情報が入り、交感神経が高ぶって安眠妨害に。SNSには心の安定を乱す要素も多いので、寝る1時間前にはスマホを遠ざけるようにしましょう。

ストレスは日記に書いて、発散する

ストレスをため込まないためには、寝る前にその日良かったことや嫌だったことを日記に書くのがおすすめ。手で文字を書く行為は、呼吸を落ち着かせ、副交感神経を高める効果があります。1日3行ずつでいいので続けてみて。


●小林流3行日記の書き方
1行目→ 今日嫌だったこと
2行目→ 今日良かったこと
3行目→ 明日の目標、やること


DR.KOBAYASHI’S VOICE
約30年前、ロンドンの病院に赴任していたとき、同僚から勧められて始めた「3行日記」を今も継続。書くことで、“生きている実感”が味わえ、仕事へのモチベーションにつながっています。

私たちもやってみました!

●気持ちよく眠れるようになり、便通がよくなってイライラも軽減
サンキュ!アンバサダー 多田ゆかりさん(40歳)
長女(8歳)の2人家族

今まで便通が悪いと何となくイライラすることがあったけど、朝水を飲むことで便通がよくなり、イライラが軽減した感じ。また、夜に顔のタッピングを毎日やったら、夜中に目が覚めやすかった悩みが改善。寝る前はバタバタしがちだけど、一息ついて心を落ち着かせてから布団に入れるのがよかったです。


・仕事中にも全身伸ばしを。首肩がスッキリ

仕事中など、同じ姿勢が長時間続いたとき、全身伸ばしをしたら、首や肩の張りがスッキリ!気分転換にもなって気持ちいい~。


・寝る前のタッピングで寝つきが良くなった

寝る前30秒のタッピングで心を落ち着けることができた。子どもにもやってあげるとスキンシップがとれ、リラックス効果がアップ!


●感情の起伏が激しかったけど、気持ちの切り替えができるように
『サンキュ!』読者 まぁむまぁむさん(38歳)
夫(47歳)、長女(12歳)、長男(11歳)、二女(7歳)、二男(4歳)、三男(0歳)の7人家族。

ちょっとしたことでイライラしたり、ドッと落ち込んだり、感情が乱れがちでした。イライラすることがあったとき、作り笑いを意識したら、すぐ気持ちを切り替えられるように。子どもたちもマネしてやってくれたので、一緒に楽しい時間が過ごせて、感情のコントロールに効果的だったと思います。


・朝オレンジを食べたら、前向きな気分になれた

朝食にオレンジを食べることを定番化。柑橘系の香りに包まれて爽やかな気分になり、イライラせずに子どもたちを送り出せるように。


・パジャマを着るだけで、嘘のように寝つきが改善

久しぶりにパジャマを着てみたら、本当にスイッチが入ったようにスムーズな眠りに。なぜ今までパジャマを着ていなかったのか後悔!


<教えてくれた人>
自律神経研究の第一人者 医師 小林弘幸さん
順天堂大学医学部教授。自律神経に関する著書は累計300万部突破。最新作は『なんとなくだるい、疲れやすいを解消する!自律神経について小林弘幸先生に聞いてみた』(Gakken)。

参照:『サンキュ!』2024年8月号「自律神経を味方につければ、心身の不調はだいたい解決できるんです!」より。掲載している情報は2024年6月現在のものです。撮影/上原朋也、奥村亮介、キムアルム、林ひろし、横田裕美子(スタジオバンバン) モデル/桃田くり子(サンキュ!読者モデル) 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部