物を捨てられない、捨ててもすぐに元通り……。そんなときはまず「物を増やさない」ことを意識してみませんか?すっきり暮らしている人は捨てる努力より増やさない工夫をしていました!

<教えてくれた人>
整理収納アドバイザー mocaさん(東京都 40代)
夫(40代)、長男(10歳)、長女(8歳)の4人家族。正社員で現在は在宅ワークがメイン。著書に『お片付けノートで見えてくる!大事なのは「捨てる理由」でした』(主婦の友社)など。

◎HOUSE DATA◎
4LDK(120平米)/持ち家一戸建て/築7年

昔は私も「必要な物しか買ってないし、置いてない」と思い込んでました

「以前はインクが出ないペンなど明らかなゴミしか捨てていなかったので、捨ててもすぐに物が増えてました」とmocaさん。「捨てる理由」をノートに書くことで、使っていない物=不要品が見えるように。「不要品を手放し、今使っている物を最後まで使い切ってから次を買うようにしたら、物が増えなくなりました」。

ともかく今ある物を一度使い切ってみて!

1 「使い切る」って結構大変!

□試供品やテイクアウトについてきた物

「タダだから」と気軽に受け取ったものの、意外と使う機会がない物たち。「増える一方でなかなか使い切れないと気づきました」。

次からはたくさんもらうのはやめよう。

2 でも「使い切る」って気持ちいい!

□使い倒してからウエスにしたバスタオル

ゴワつきだしたバスタオルはウエスに下ろし、拭き掃除に使ってから捨てる。「ここまで使えば物としての使命をまっとうできます」。

よくぞ使い切ったなぁと気持ちよく処分!

この2つを実感すると物を無自覚に増やさなくなります!

mocaさんの物減らしストーリー

【片づけられなかったころ】
〇〇かも!だけで物を手に入れてました

元々服や雑貨好き&買い物好きで、「あるといいかも」「便利かも」と軽~い気持ちで購入。使わない物がどんどん増えていきました。

【"お片付けノート"をつけ始める】
"お片付けノート"とは?

「ボールペン(インクが出ない)」など捨てた物と捨てる理由をノートに書き出すだけ。捨てる理由がわかると不要品が見えてきます。

【現在】
捨てる理由を書き出したら逆に「持っててよし!」の条件もわかった!

たくさん並んだ捨てる理由を見ると、そうならないための条件がわかってきます。持ち続けるのはその条件をクリアーした物だけに限定。

全部OKなら持っててよし!

1. ホントに使う?
2. 1回だけでなく何度も使える?
3. 家に置く場所ある?
4. お手入れできる?
5. 最後まで使い切れる?

金継ぎしても使いたいマグカップ → OK

半年待ちで手に入れたマグ。「欠けたら金継ぎして使いたい」というほどお気に入り。「毎日使っている、私の必需品です」。

食卓に出せるガラス保存容器 → OK

冷凍&電子レンジ可、そのまま食卓にも出せて大活躍のガラス製の保存容器。「プラ製より劣化しにくいのも◎」。

全部見せちゃうと"使い切れていない物"に気づけます!

物を増やさないコツはパッと見るだけで物の置き場所と数を把握できるしまい方にあり!ずっと置いたままで出番がない物は不要品の可能性があります。重ねたり積め込んだりしなければ、存在も忘れません。

【冷蔵庫】置き場所を固定するとありなしが一目瞭然

いちばん上の段は飲み物、2段目は粉ものなど、段ごとに置く物を決めれば在庫の把握がラク。「なくなるタイミングが、目で見てわかるのでストックを買う必要がありません」。ダブり買いもなし。

【ストック】買ったことすら忘れがちだから立てて見える化

すべて立てて商品名がわかるよう置いています。調味料はひな壇式にして奥の物も見えるように。「家族も何がどこにあるかすぐわかります」。

【郵便物や学校からのお便り】部屋に持ち込んだら貼るか捨てるか即判断&即分別

郵便物など外から持ち込む紙類は、その場で「いる・いらない」を判断。いる物はボードに貼り、いらない物は即処分。一歩も移動せず捨てられるように、すぐそばにゴミ箱を配置。

【子どもの物】中が見づらくなったら「整理してね」と伝える

ほうっておくとどんどん増える子どもの物。ゴチャついてきたら「取りたい物がすぐ取れるように整理しようね」と声かけ。親が勝手に処分したり、片づけたりせずに子どもに任せます。

何を捨てるかは自分で判断。

【食器棚】毎日使う皿はしまわず並べておく

手を伸ばせばすぐ取れるからどれも出番が多く全部が"スタメン"。「全部をグルグル使い回せば充分間に合うのでこれ以上増えません」。

【引き出しの中の食器】重ねていいのは同じ種類の食器のみ

食器は茶碗と、同じ種類の器だけ重ねています。「いちばん上を見るだけで把握できるので埋もれて忘れる器はゼロ」。

【テーブル】こだわりのアンティークこそしまわず使い倒す

昔は大事な物はもったいないからとしまい込むことも。今は「どんなにステキな物でも使わない物は持ってる意味がない」と考えるように。

参照:『サンキュ!』2021年10月号「物が増えない家徹底解剖スペシャル」より。掲載している情報は2021年8月現在のものです。撮影/キムアルム 取材・文/村越克子 編集/サンキュ!編集部